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マレーシア滞在記(NO.1)

 今回の訪問先はマレーシアである。
 皆さんはマレーシアにどんな印象をお持ちであろうか?私がマレーシアを連想する際に思い出すのは、テレビ朝日系クイズ番組の「パネルクイズ・アタック25」である。この番組でクイズの勝者はラストクイズに正解すると、「マレーシア航空で行く○○の旅」に招待されるのだ。最近は観ていないので、優勝商品が変わってしまったかもしれないが、子供の頃から記憶に焼きついているマレーシアへのイメージは、クイズで勝たなきゃ行けないほど格の高い国だというものである。そんな高尚な国へ、今回も田岡社長とともに渡来することとなった。
 前回のタイに引き続き東南アジア圏の国であるが、今回は関空経由で向かう。12月17日の早朝の便で千歳から関空へ行き、関空で待つこと3時間、やっと国際線に搭乗できる。関空を発ったのは13時を回っていた。それにしてもエコノミークラスでも随分満足できるサービスが出来上がってきたものだ。日本航空の機内はエコノミーでも各席にディスプレイが設置され、退屈な長時間を紛らわすツールが揃えられており、座席が窮屈なことに変わりはないが、一昔前のビジネスクラス並みのアミューズメント性があることに、時代の変遷を感じる。
 私は、ワインを片手に映画を観て、機内での時間を楽しんだ。映画は10種類以上、メニューから選ぶことができ、個別に再生や巻き戻しが可能なため、非常に使い勝手がよい。その中から私が選んだ映画は「釣りバカ日誌14」である。実は、私は数多くの日本人同様、釣りバカ日誌の大ファンであり、最新映画の釣りバカは未だ観ていなかったので大変ありがたかった。国際線とはいえ、日本映画がメニューにあるのは、やはり日本の航空会社ならではのサービスといえよう。しかも、外国人向けに釣りバカに英語字幕がついていたので思わずニヤけてしまった(笑)。
 5時間くらい飛んだであろうか、経由地のシンガポールに到着した。恒例ではあるが、機内で飲みすぎたせいもあり、具合が悪い。乗り換え待ち時間が1時間程度あるので、空港内を徘徊した。たばこが吸いたかった。ご承知の方も多いと思うが、たばこには相当うるさい国だということもあり、喫煙スペースを探すのに一苦労した。
 実をいうと、関西空港を出発する5分前まで、我々の乗る飛行機がシンガポールを経由するなどということに気がつかなかった。バンコクへ行ったときと比べて3時間くらい余計にかかるのは何故だろうと思っていた疑問が、飛ぶ寸前に理解できたのだ。(旅行会社担当○○氏よ!ちゃんと事前説明をしてくれ!)
 いったんシンガポールを経由した我々の飛行機は、現地時刻で21:30頃、待望のクアラルンプール国際空港に到着した。(日本との時差はマイナス1時間)


■写真:KLタワー

 クアラルンプール国際空港(KLIA)に到着すると、その美しさにびっくりする。飛行機を降りると、そこはサテライトビル。搭乗ゲートとショッピングセンターを合わせたような感じ。メインターミナルまでは、エアロトレインで結ばれている。アメリカのデンバー空港に次いで世界第2番目に規模の大きい空港だ。
 空港に着いて、外でまず一服。夜だというのにさすがに蒸し暑い。しかし、マイナス気温の地域から来た我々にとっては、気温が高いことに対して暑さより喜びのほうが上まわっていたかもしれない。灰皿のあるスペースでタバコを吸っていると、白タクの運転手から声をかけられた。海外へ行くとどこの国でも必ずと言っていいほど経験してきたが、バンコクやバリのようにしつこくなかった。
 落ち着いたところで、両替所を探した。空港の係員に聞いてたどり着いたが、他国と比べ、この空港には両替所の数が少ないようなので、探しずらいかもしれない。両替レートは1000円≒35リンギッド(以下、「RM」と記載)(※日本円の両替は1000円単位。為替レートは1RM=28円程度であった)。事前の調べでは、日本の物価の2分の1から3分の1ということであったので、とりあえず2人分で5万円両替しておけばしばらく大丈夫であろうと判断し、RMに換えた。
 空港から、クアラルンプール市内中心までの交通手段はいろいろあるようだが、我々は「KLIAエクスプレス」という鉄道を選択した。KLセントラル駅という終点までの運賃が35RM(日本円で約1,000円)。所要時間は30分弱と、他の交通機関と比較して最もスピーディーであり、タクシーを使うよりもオススメである。2002年に開通したばかりの路線であり、車輌もきれいで清潔感がある。何よりも15分間隔で運行されているところがうれしい。札幌と新千歳空港を結ぶ快速エアポートと、料金面や時間面、運行間隔ともに似ている。
 およそ30分電車に揺られて、KLセントラル駅に到着した。現地時刻で22:30を過ぎていた。結構大きな駅であるが、時間も時間なのかひっそりしている。クアラルンプールは、人口だけ比較すると札幌より小さく、140万人程度の都市である。札幌より小さいとはいえ、100万都市であるというのに列車を降りた客以外にほとんど人影がないので、おそらく繁華街は別の地区であろうことは予想できた。
 KLセントラル駅に着くと、当初より今夜の宿探しをしようと決めていた「チャイナタウン」と呼ばれる街へ行こうと地図を広げた。田岡社長は地図で距離を比較して「歩ける距離じゃないか?」と言ったが、実際、タクシーに乗ってみると15分くらいかかった。距離にして6キロくらいあったようだ。このときのタクシー料金は7RM(日本円で200円程度)であった。タクシーで特筆すべきことは、マレーシアのタクシーは空港や駅から乗車する際には、必ずカウンターで行先を告げ、チケットを購入しなければならないということである。このシステムで乗ると、ボッタクリがないという点では安心かもしれない。
 チャイナタウンにある「スイスホテル」前で我々はタクシーを降りた。飛行機の中で調べると、安くて清潔感の感じられるホテルであったので、ここに決めようとカウンターへ赴いたが、シングル1室しか空いていなかったため断念した。他にも沢山あるだろうと、チャイナタウンと呼ばれる界隈を一周しようと歩きはじめた。もう23時を回っている。この地区は屋台で有名なはずだが、ほとんどの店が閉まっており、とても殺伐とした雰囲気であった。まず、飲食店がほとんど開いていないことに気付き、今夜の食にありつけるのか不安がよぎった。しかし、前回のバンコクでもそうであったが、何とかなるものである。案の定、大過なくホテルにチェックインできた。ホテルマンダリンパシフィックという、かなり大きなホテルである。(1泊シングル90RM。日本円で2500円程度)部屋は意外と狭い。


■写真:マンダリンパシフィックホテルの室内

 腹が減っていた。ホテルの目の前にはマクドナルドがあり、その隣に中華料理店が空いていた。色々回ったが、0時を過ぎて開いている食堂のような店はここぐらいであった。
 そういえば、ホテルにチェックインする際、我々の前にウズベキスタンから来たという1人旅の20台半ばくらいの女性がいたが、その彼女も我々と同じ中華料理店に来ていた。この女性、チェックインを済ませた後、部屋に入ってからすぐにフロントに戻ってきて、我々が用紙を記入している時に、「寒すぎる!エアコンを止めろ!」とものすごい剣幕で文句を言っていたために、非常にインパクトがあった。その時に、どこから来たのかは聞いていたのだが、どうも気難しい表情をしている女性で、残念ながら可愛らしさが全く感じられなかったこともあり、一緒の店に入ったものの「一緒に飲みましょう」と誘う気分にはならなかった。
 とりあえずビールが飲みたい。タイガービールとやらを注文した(4RM。日本円で100円強)。このビールが実に旨い!味が旨いのである。濃い味がお好きな方には大変オススメのビールだ。(この後の3日間、このタイガービールには大変お世話になった)そこそこ飲んだが、私は調子に乗って機内でかなり飲んでいたこともあり、結構飲み疲れしていた。一方、田岡社長は絶好調である。メニューにはなかったが、「中華料理店なので、紹興酒があるはずだ」と、店員に尋ねた。どうやら売り物ではなかったようであるが、棚の奥から出してきてくれた。この1本をほとんど田岡社長1人で飲みきった。さて、主役の中華料理のほうだが、麻婆豆腐、焼きそば、炒飯、酢豚の4種類を注文した。値段は思ったほど安くなく、1品12RM(日本円で350円程度)ぐらいしていた。特に炒飯がめちゃくちゃ旨かった。ラードが入っているのか非常にまろやかな味で、かつ濃厚さもあり、日本で食べる炒飯では決して味わうことのできない絶品であった。
 腹ごしらえをしたあと、もう1軒レゲエバーに入った。飲み屋といえるところはこの店くらいしか開いていなかったからだ。もう2時を過ぎていた。店に入ると、ヨーロッパ系のグループが数名と現地の人間数名で10名くらいいた程度で、それ程は盛り上がっている様子はなかった。聞くと、閉店は3時だということである。ギネスを2杯くらい飲んだ我々は、泥酔することもなく、長旅の疲れを癒すために宿泊先のホテルへ戻った。

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