田岡総研文書ファイル

戦争は問題解決にはならない
 世界は戦争へ向かっているようであるが、人を殺せば必ず復讐を招く。戦争は問題解決にはならないのである。
 古来、東洋思想では、魂の永遠性を説いてきた。この考えは常に正しい。
 時を越え、人を代えて魂は生きつづける。殺せば終わりと言う西洋思想の考え方では戦争は無くならない。
 ヒトラーはユダヤ人を根絶やしにしたいと想うほど、憎んだ。命からがらパレスチナ地域にたどり着いたユダヤ人たちは、そこに念願の母国イスラエルを作った。
   最初は仲良くやっていた地元パレスチナ人たちも、ユダヤ人が次々に押し寄せてくる事に怯え、次第に領地をめぐる小競り合いをするようになった。50年間、イスラエルを建国したユダヤ人と地元のパレスチナ人の領土紛争はエスカレートするばかりで、大量虐殺が大量虐殺を生み、互いに報復戦争を繰り返している。
 米国は大国である。昔のやくざ社会と同じように、国際社会でも地域の小競り合いは大親分が仲介に入り、手打ちで解決する。
 米国の手打ちが失敗に終わり、パレスチナを支持するイスラム原理主義者達は大恥をかかされ、返り討ちの目に合わされた。勢いに乗ったイスラエル人達はイスラム原理主義者達をコテンパンにやった。当然イスラムは米国を憎み、米国こそが黒幕、悪の元凶と決めつけた。でも相手は大国である。
 2001年9月11日、民間旅客機をハイジャックしたイスラム原理主義団体アルカイーダは、米国経済の象徴であるツインタワーと米国国防の象徴であるペンタゴンに自爆アタックした。小国が大国を攻撃する方法はこれしかない。日本人もかつて似たような事をやった。
 死者は3000人にも上った。罪のない多くの民間人達が一瞬にして地獄を体験し死んでいった。
 多くの人はパレスチナ問題やアフガン問題を知ろうとしないから、ただただ事件の大きさだけに驚いて、イスラムを一斉に非難し始めた。
 米国の報復戦は直ちに始まり、アフガニスタンでは民間人を含め3600人が米国に殺された。罪のない子供までが誤爆の犠牲になった。米国はさらにイラクを含めイスラムを徹底的に叩くらしい。
 米国人とイスラム人は互いに憎み合っている。報復は報復を生むだけで、問題解決にはならない。
 未だに消息の判らぬビンラディン氏、オマル氏を捕まえようが、殺そうが、家族を失った者達が恨みを持つ以上、時を越え、人を代えて再び報復が起こる。
 何処かに本当の手打ちが出来る大親分がいなければ問題は解決しない。いまにきっと出てくるであろう。世界の新しい秩序はその人の言葉から始まる。

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