田岡総研文書ファイル

あまえの構造をすてなければ、皆んなダメになる
 昭和初期の商人は、企画力があった。問屋で働く人は皆一人前の商人(あきん ど)になるために努力し、回りの人から日々、商人としての才覚を問われた。
 昭和恐慌の真っ只中、知恵の無い者、は淘汰された。
 第2次世界大戦後の物が不足した時代から高度経済成長期に入ると、「作れば 売れる、売れれば儲かる」の単純構造が成立し、大量生産・大量販売用のために 多くのサラリーマンが採用された。
 ただ、言われた通りにまじめに働けば、給料日には確実に給料がもらえる。
 一方、創業者には今でも商人としての才覚があり、独自の商品を作りだし、自 ら販路を切り開き、儲かるしくみを考えてきた。しかし、会社の言うとおりにや ってきたサラリーマンは、創業者の作った仕組みに乗っかり、時間から時間まで ひたすら仕事をするだけだ。この役割分担で万事うまく行く時代が55年も続い たので、多くのサラリーマンはそれが悪い事だとは思わないし、今日の経済状況 下では既に全く通用しない事にも気付かない。
 創業者とサラリーマンの商売に対する感覚には差が有り、しばしば創業者はサ ラリーマンの知恵の無さを嘆くが、彼らをそのような無能者にした責任の一端は 創業者にもある。
 大量生産・大量販売の時代には、従順な人のほうが使いやすく、下手に知恵の ある者を疎んじてきたきらいがある。特に大企業は、そのような方法で、何も考 えない人を大量に作ってきた。
 私は15年前に大企業を辞めたが、多くの人は驚いた。私は「チーズは何処に 消えた」に出てくる、ねずみだったのかも知れない。
 全ては自己責任である。大切な時間を、責任を転嫁する為に使ったり、できな い理由を列挙するために使うのは1番もったいない。
 この際、開業する人は開業しよう。開業すれば、全ては自分の責任なで文句は 出ない。人生が面白くなる。
 企業に勤めている人は、組織内にあっても、決して組織にもたれるのではなく、 創業者の感覚で、自らの稼ぎを作り出そう(出世するはずだ)。
 今、職の無い人は、給料をくれる所を探すのではなく、自分の個性や実力を活 かして、世の中のお役に立てそうな仕事を探そう(力が出るはずだ)。
 あまえの構造をすて、生きるという事の本質と、働くと言う事の意味をよくよ く考え直さなければ、皆んなダメになる。


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